シリーズ・筑豊を元気にする人々-栗原景子

〈いいラヂ 笑顔になる いつでもどこでも いいラヂオ♪〉
軽快な音楽で始まるいいラヂは、動画共有サイトYouTube で視聴できるインターネットラジオ番組です。飯塚の良いラジオだから「いいラヂ」。飯塚の周辺を散歩して、見つけた風景をふらりと訪ねる。そんな軽やかなコンセプトで飯塚の地元情報を届けています。
 
パーソナリティを務めるのは栗原景子さん。穏やかな柔らかい声でお話される栗原さんですが、そのことばには読むことへの熱い気持ちが込められています。
「小学生の頃、父親が突然失明したんです。情報を遮断された父は、新聞を読んで欲しいと言いましたが、私は素直に読めませんでした。当時の私は、急に訪れた父の孤独と絶望感を理解できなかったんです。大好きな、自慢の父の願いなのに。父の思いがわかったのは大人になってからのことでした。どうしてあの時、新聞を読んであげなかったのだろうという後悔と、私の声が父の元へ届いたら…という思いから、ことばに携わる仕事を始めたんです」
凪いだ海のように話す栗原さん。
「眠れない夜は誰かの声を聴きたくなる、誰とも話さない日がある、という方の話を聞いたことがあります。おこがましいのかもしれませんが、いいラヂが、飯塚の人と街の元気づくりに役立てたらと考えています」
 
おもてなしのこころ
栗原さんは2004年に結成した音楽物語ユニット「語音(かたりね)」の語り手という顔も持っています。音楽物語は、演奏と物語の読み語りを融合させた総合芸術。それぞれがソロで活動するプロの演奏家たちとともに、全国だけでなく海外でも公演を行っています。
「一番人気がある演目『スーホの白い馬』の場合、馬のいななきやひづめの音を表現したり、登場人物の心情や場面に合わせた曲を工夫して演奏しています。音楽物語は子どもだけのものではありません。こころの中で膨らんでいくイメージの世界を、ぜひおとなにも体験してほしいですね」

出前講座にて、飯塚市立八木山小学校のみなさんと

栗原さんは他にも「朗読オペラ」の出前授業を行っており、色鮮やかに描かれる音楽とことばの世界を飯塚市内の小学校に届けています。
「映画監督 黒澤明氏の言葉ですが、一生懸命に作ったものは一生懸命に観てくださるんです。言葉はわかりやすく丁寧に。今の自分にできることを手抜きしないで伝えられたらと思います。お客様が喜んでくださるのは、私にとっても最高ですから。いいラヂや読み語りを聴いてくださったすべての人の胸に、こころを届けられた らと願っています」
栗原さんが話されることばたちは、一輪ずつが美しく咲く花のようです。優しいこと
 

 WING編集部 大西洋子

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