シリーズ・筑豊を元気にする人々-渡邉ツル子・牧康子

三月一日から五日にかけて『ゆたーっと直方節句まつり』が開催されます。おまつりは今年で4回目。他の節句祭りのような豪華で大々的なイベントではありませんが、商店街を中心に雛飾りやミニコンサート、農産物バザーなどで来場者をおもてなしする、温かな手作りのおまつりです。期間中は市内だけでなく市外からも多くの人が直方の街を訪れ、商店街やレトロタウンと呼ばれる町並みを、ゆたーっと楽しみます。
「青い空と福智山を背景に、さらさら流れる遠賀川。芝生の上を走る子どもたち。こんな風景が直方の素敵なところです。他にも、歴史ある文化や町並み。そんな直方の素朴な魅力を楽しんでいただきたいと思います」
そう話すのは、実行委員長の渡邉ツル子さんと、1回目の開催からおまつりの運営に携わる牧康子さんです。
 
おまつりを「作る」
第1回目の節句祭りは、直方市、直方商工会議所、それから市民ボランティアが力を合わせて開催されました。
「本当は一回限りの予定だったんですよ。けれど、一度のおまつりで街を盛り上げることは難しいという声が上がったんです」
「2回目は市と共同で開催することができないため、市民活動として開催することになります。イベントのことなんて何も分からない素人の集まりでしたが、直方を元気にしたいという気持ちはひとつです。何とかなる。何とかするという気持ちで2回目の開催を決定しました。疲弊した街に元気を取り戻すためには、継続することが大切ですからね」
 
こうして「ゆたーっと直方節句まつり」は市民活動として新しく生まれ変わることになりました。ところが、有志によって結成された実行委員会のメンバーたちはいくつもの困難に直面します。
「ゼロからのスタートでしたから、何もかも分からない手探り状態です。資金問題も厳しくて、個人や企業から温かいお力添えをいただいて何とか運営を続けられている状態なんです」
「平均年齢が65歳を越えるようなおばちゃんばかりだから体力的にも大変で、弱音を吐いてしまうこともありました。それでも次のおまつりも楽しみにしていますという声を聞くと、頑張れてしまうから不思議なんですよね。少しでも直方の力になれたらと毎日頑張っています」
苦労を乗り越え、今年で4回目の節句まつり。知名度と共に期待も高まっています。
「昨年は直方チューリップフェアの冊子で紹介していただいて、すごく嬉しかったんです。このように、ほかのイベントなどとも協力して、直方はいいところだということを伝えたいです。直方市の人口は6万を切りました。そんな中で、みんながひとつになるきっかけを作りたいと願っています。これからの直方も、人と人とが温かく繋がる街であって欲しいですね」
「直方って、のんびりした人が多いんです。昔から変わらない町並みや、そこに暮らす人。『ゆたーっと』という言葉は直方を象徴する言葉だと思うんですよね。そんな、ゆたーっとした直方を、ゆたーっと歩いて欲しいです。たとえ派手さはなくて小規模でも、訪れた人の心がほかほか温まる直方らしいおまつりにしたい。そして他 の地域にない直方のよさをそれぞれに見つけていただけると嬉しいです」
 

 WING編集部 大西洋子

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