【直方】風味豊かな蕎麦と粋を楽しむ。手打ち十割そば 健寿亭の天ぷらもりそば

昨年12月、直方市上境に移転オープンしてきた健寿亭。
場所は、直方大橋東近くにある「もち吉水車うどん」から左に坂をおり、真っすぐ進むと目印ののぼりが見えてきます。
あれ？と見覚えがある方もいらっしゃるでしょう。
そうです！ここは以前取材したタイ料理プリッキーヌと同じ場所。
今回はブリッキーヌ店主のご主人が新たに蕎麦屋を開業されたと聞きつけて、早速取材に伺いました。

前回とは打って変わって、とても渋くて落ち着いた雰囲気のお部屋です。
完全予約制で、最大で4人までとなっています。

メニューはこちら。
冷たい蕎麦コースと温かい蕎麦コースがあります。
今回は天ぷらもりそばをいただくことにします。

まず、お席に着くとそば茶と木箱が運ばれてきました。
この木箱はほんのり暖かく、ふたをあけると海苔が入っています。
昔から、蕎麦をいただく前にまず海苔を肴にお酒を楽しむという文化があるそうで、なんとも粋なおもてなし。
そば茶のおともに、あぶりながらいただくのも乙です。

この木箱は「焼きのり箱」といって、底には炭火が入っており、海苔を温めることにより香りが立ち、パリっとした食感でより美味しくなるのだとか。
江戸のころから使われていた道具だそうで、風流を感じますね。

コースは、前菜、天ぷら、茶わん蒸し、そば豆腐、そばがゆ、もりそば、デザートとなっています。
次々と運ばれてくる料理に、感激！注文間違ってないか、何度も確認しちゃいました。

前菜は、ほたての酒粕漬、キクラゲの酢の物、ごまみそ、だし巻き卵です。
ほたては塩味に酒粕が香り、キクラゲの酢の物は歯ごたえよくさっぱりとします。
優しい味のだし巻き卵、そして野菜は、自家菜園のものだそう。
驚くほどやわらかく、ごまみそとともにサラダ感覚でいただきました。

こちらは天ぷらです。えび、しいたけ、かぼちゃ、ピーマン、そしてウドとなっています。

大きなえびはプリっプリの食感で、そのまま食べてもほんのり甘くて食べ応えがあります。

珍しいウドは自家菜園育ちのもの。春を感じる苦みにさわやかな味わいです。

ツヤツヤとした透明感のあるもりそばです。麺は予約の朝に手打ちするので、いつでも出来立てを堪能できます！粉は石臼挽にこだわり、そば本来の風味をしっかりと味わうことができます。

めんつゆにも店主のこだわりが詰まっており、出汁がきいたつゆです。
蕎麦の香りを楽しみつついただきました。のど越しも最高です。
最後は、そば湯でつゆのうま味も味わい尽くして、大満足でした！

そば豆腐は、豆乳で作られているそうで、まろやかでコクがある濃厚な豆腐です。

そばがゆは、蕎麦の実を出汁でゆでたもの。なめこの食感が加わりとろみがあります。
ごまみそを添えていただくと更に美味しく、ヘルシーなおかゆです。

こちらは、そばで作った巻きずしです。そばにすし酢の味付けをしているため、このままいただきます。
本当に巻きずしのようなお味で、塩のきいたキュウリが良いアクセントになっています。
時々コースに登場するかもしれないとのことでしたよ。お楽しみに！

デザートは、ゆず味のそばシフォンケーキとイチゴ味アイスクリームの2種類があります。
シフォンケーキのゆずも、自家菜園のもの。とても実り豊かなお庭です。
ふんわりとした生地に、そばの素朴な風合いとゆずの香りがさわやかなデザートです。
イチゴ味のアイスクリームには、チョコチップが入っていて、締めにピッタリの甘さです。

店主の冨永さんです。ご自宅の製麺所にて撮影させていただきました。
富永さんは、8年前に小倉南区にて開業しましたが、もっと蕎麦の味をゆっくり味わってもらいたい。そして、蕎麦にもいろいろな料理があることを知ってもらえたらという思いから、完全予約制のスタイルにリニューアルされました。
80代とは思えないバイタリティに、こちらも元気をたくさんいただきました！
新鮮で風味豊かな蕎麦のコース料理を、ぜひみなさんもご賞味ください。

Shop Information
手打ち十割そばの健寿亭
住所／〒822-0006 福岡県直方市上境1139-1
TEL.090-3192-4365
営業時間／水〜金曜日・日曜日 11:30〜15:00
★完全予約制・最大4名
★前日17:00までに要予約
定休日／月・火・土曜日
駐車場／あり
Website／健寿亭

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