【宮若】創業100年以上！日常の幸せを守るおかしの国 デセール

今回は、宮若市福丸にある和洋菓子店「おかしの国 デセール」にお邪魔しました。
テイクアウト専門での販売のため、帰り道や手土産を渡す直前に立ち寄りましょう。

「おかしの国 デセール」への取材が決まり、事前調査をしていると、その歴史の長さに驚きました。
なんと、前身の「安部福進堂」の時代を含めて100年以上お店の営業が続いているのです。
しかも、全国的に行われたお菓子の評会で「全日本最高賞」を受賞したお菓子もあるとのこと。
「自分が暮らしていた筑豊に、こんなに長く続いていて、味の良いお菓子屋さんがあったんだ」
そう思わずにはいられませんでした。

そこからさらに事前の下調べを重ね、取材当日。お店にお邪魔することに。
清潔感のある店内に入ると、たくさんのお菓子が整然と並んでいます。
和菓子も、洋菓子も。色々な種類のお菓子があり、つい目移りしてしまいます。このお店に足を運べば、手土産探しにはまず困らないでしょう。

ふとケーキのショーケースを目にすると、多くのものが1ピース330円、ホールタイプのものは2,000円前後とリーズナブル。
2025年10月現在、さまざまな食料品の値段が上昇傾向にある中でも、近場の素材を中心に使ったケーキが手頃な値段で提供されていました。
店主の安部さんに、リーズナブルなお値段でお菓子を提供する理由をお聞きしたところ、「お子様が、母の日や父の日に自分のお小遣いで、ご両親に向けてケーキを買ってあげられたらと思い、この価格設定にしています」とお答えいただきました。
お子様がご家族のために、ケーキを買ってきて、渡す。
ケーキを買ってもらったご家族は、お腹だけでなく心も満たされることでしょう。家族の絆も深まり、一生の思い出になりそうです。

「原材料費の高止まりで、大変だと感じることもありますが、素材を多めに仕入れて費用を抑え、それを最大限活用しています」
「安心して召し上がって頂けるよう、宮若を含め県内や九州など、なるべく近場から材料を仕入れています」とも安部さんは話します。
温かい気持ちや大切なひとときを作り出す美味しいお菓子を、品質に妥協せず、出来るだけ手の届く値段で提供する。
そんな想いこそが、100年以上地域で愛され続けてきた理由なのだと実感できました。

お話ししていると、ケーキやお菓子を味わいたい気持ちが俄然高まってきます。
そこで、今回はサービスして頂いたアイスコーヒーとともに「宮若香梅こうばい」「紫いも」「チョコロール」の3品を頂きました。

こちらは、全日本和菓子大品評会で、全日本最高賞を受賞したお菓子の「若宮香梅」です。
共にお菓子を開発した、お父様の畑の梅。「せっかく美味しい梅があるし、なんとか活かせないか…」と考えた事からこのお菓子は生まれました。
若宮香梅の開発後、和菓子の専門家の方に試食してもらう機会があり、「評会に出した方がいいよ！」と強く推されたことがきっかけで出品。そこから、賞の受賞につながったそうです。

口にすると、白あんがベースの生地から感じる柑橘系の上品な風味と、たっぷりの蜜に漬けこまれた梅の甘酸っぱさがたまりません。
冷たいお茶と味わうもよし、温かいお茶と一緒に楽しむのもよし。お世話になっている方への手土産にしたいお菓子でした。

「モンブランに似ていて、珍しいケーキがある」何を食べようか迷っていたら、目に止まるケーキがありました。
コロンとしていて、鮮やかな色合いの「紫いも」です。

紫いものペーストは、なめらかながらも、洋酒の風味やしっかりとした甘みを感じます。
生クリームの濃厚さも感じましたが、不思議と味わいはすっきり。スポンジもしっとりとしていて、美味しく食べられました。

チョコロールの見た目もとても綺麗。
削ったチョコが良い装飾になっていて、きれいな丸太のようです。

口にして感じたのは、濃厚なチョコの甘み。生チョコのような柔らかさで、ねっとりとした舌触りです。ロールケーキ全体に一体感を感じます。
濃厚な生クリームも相まって、ご褒美感たっぷりです。

工夫をこらしながら、宮若の家庭のほっとひと息つく時間を守り続ける「おかしの国 デセール」。
フランスパンを模したロールケーキや、宮若名物のお菓子など、今回の記事ではご紹介しきれなかった魅力的なお菓子もまだまだたくさんありました。
家族だんらんの時にも、ちょっと贅沢な手土産にも。
「おかしの国 デセール」の美味しいお菓子で、ふとした日常の幸せを味わってください。

Shop Information
おかしの国 デセール
〒822-0101 福岡県宮若市福丸218-5
TEL.0949-52-2262
営業時間／9:00〜19:00
定休日／水曜日
駐車場／あり（20〜25台程度・道路を挟んだお店の前方）

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