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しあわせを紡ぐパン


飯塚市若菜の穂波川沿いに、オレンジ色の可愛い看板がトレードマークの「モリモト製パン」があります。天然酵母と国産小麦を使用した、パン好きの方に大人気のお店です。
コロナ禍以降おうち時間が長くなり、より質の高い本当に美味しいものを求める人が増えています。
時間と手間をかけ、愛情をこめて育くまれたパンたちは私たちに日常のしあわせを届けてくれます。
オーナーの森本拓也さんにパンに対する思いやこれからの目標などをお聞きしました。

始めたきっかけは何ですか?

パン屋を始める前、実は全く違う業種で働いていました。
輸入車のディーラーの整備士を20年間やっていたのですが、急にふと、これまでとは異なった別の仕事がしたくなったんです(笑)。
何となく、パン屋になりたい…。ひらめきというより頭の中でボンヤリ考えていました。そんなある日、以前に天然酵母パンのお店を営まれていた方と出会い、本気に取り組むなら教えてあげようと言われたのがきっかけですね。ご縁をいただいたこともあり、どうせ作るならあえて難しい〝天然酵母〟のパンを作ろう!やっと、そこで決断しました。
やり始めると思っていた以上に難しく、でもそれ以上に面白いのです。

天然酵母パンの魅力について

当店では自家製の天然酵母、つまり巨峰に付着している酵母菌をじっくり育てて培養し「パン種」や「発酵種」として使っています。
イースト酵母に比べて発酵が弱く(遅く)温度の管理も大変で手間と時間がかかるのが天然酵母の特長であり魅力です。毎日同じことをしていても味は一定しません。天然酵母は〝生きもの〟なのでその時その時の変化を確かめながら良い状態に保てるよう材料の配分を変えたり、時間の微調整をしたりします。
ゆっくりと自らの力で発酵するからこそ天然酵母のパンは独特の風味や香り、食感が楽しめるのです。その秘密は、焼きあげるまでの行程にあります。まず中種を仕込み、2日寝かせ、3日目に本捏ねをして当日の朝に焼きあげます。このように長い行程を経て作られたパンが、店頭に並ぶのです。

特におすすめのパンは?

常時30種類のパンを揃えています。菓子パン、食パン、調理パン、ハードパンなどです。特におすすめは〝食パン〟のプレーンです。もっちりした食感とやさしい味わい。耳も柔らかいのでまずはそのまま焼かずに食べて欲しいですね。もちろんトーストして食べていただいても美味しいです。表面がパリッ、中がふんわりの二重の食感が味わえます。ご飯代わりに食べられるそうで毎日買いに来られる方もいてあっという間に売り切れてしまいます。
ハードタイプがお好きな方に人気なのが〝いちじくライ麦ハード〟や〝くるみクランベリ―ハード〟です。天然酵母パンならではの魅力がつまった自慢のパンで、ひとくち噛みしめる程に味わいが口の中に広がります。パンの価値観が変わりますよ。

左/いちじくライ麦ハード ¥210(税別)
ライ麦パンならではの熟成された旨味と香り。いちじくの優しい酸味がベストマッチ。
右/くるみクランベリーハード ¥190(税別)
くるみとクランべリーが中にぎっしり!噛みしめるほどに美味しさ倍増。

嬉しかったこと。これからの目標

天然酵母にこだわるだけでなく、すべてのパンに厳選した国産小麦粉を使用しています。野菜や果物などもなるべく地元のものを使うようにし自然の味わいを大切に作ってきました。時間も手間もかかりますが、お客さんに「おいしかったです」といわれるのが一番嬉しいです。初めて来られたお客さんがまた次も、そのまた次も来ていただけると尚さらです。
これからも体が続く限り(笑)パンを作り、地域の食文化の向上を担う一員として頑張っていきたいです。同じ思いを共有する生産者さんとコラボし、現在、新商品を開発中です。
きっと皆さまに喜んでいただけると思います。どうぞお楽しみに!

以前は整備士を20年もされていたという森本さん。その時に培われた緻密で真摯な姿勢が現在のパン作りにも生かされているように感じました。
優しい奥さまとお母さまの3人で営む店内で、愛情たっぷりに育まれたパンたちがしあわせそうに輝いています。
text_Masako Yamamoto

 


Profile
森本 拓也
某輸入車ディーラーの経歴を経て、2018年2月「モリモト製パン」を開業。


モリモト製パン
〒820-0082 福岡県福岡県飯塚市若菜99-4
0948-22-2777
モリモト製パン

掲載内容は記事作成時の情報となります。

 

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