赤ののれんが出迎える
今回は、味噌ラーメンが売りの「味噌ヌードル ポンポン屋」を皆様にご紹介いたします。飯塚市伊岐須の道沿いに構えるこのお店は、8月26日にオープンしたばかりです。
オープン当日。左がオーナー河津朝光さん(写真はオーナー提供)
もともとこの場所は、ラーメン屋「ポンポン亭」として親しまれていました。その親方のもとで約17年間修行を積んだオーナーの河津朝光さんが、もうひとりのお弟子さんと共に満を持して新たにオープンさせたのが「味噌ヌードル ポンポン屋」です。
開店祝いの花がお出迎えしてくれました。
入口で食券を買います。味噌ラーメンに醤油ラーメン、塩ラーメン、焼き飯もあります。ラーメンにお好みの具材をトッピングする事も可能です。セットはトッピング一品無料なのでお得です。どれも美味しそう!
店内は木を基調としており、清潔感に溢れています。厨房を囲むように、カウンターが並びます。
掘りごたつタイプのテーブルも二つありました。きれいで落ち着いた店内です。
こちらが、オーナー河津さんイチオシの「味噌ラーメン」です。チャーシューと焼きネギがとても美味しいとオーナーに紹介されたので、そちらもトッピングしてみました。
焼きネギは、単なる焼いたネギなのかと軽く考えていた筆者でしたが、その味に度肝を抜かれました。口いっぱいにネギの香ばしさと甘みが広がります。大きめにスライスされており、シャキシャキとした歯ごたえもあって食べ応え抜群でした。値段も100円と安いので、皆さんもトッピングしてみてください!
★みそラーメン(800円)・チャーシュー3枚(200円)・焼きネギ(100円)★写真はチャーシュー6枚
オーナー自らが試行錯誤してブラッシュアップした味噌スープがこちら。口の中で後をひく美味しさに拘ったとの事で、数日おきに食べたくなるような、そんなやみつきになるスープを目指しているそうです。筆者は味噌ラーメンのスープは「重い」というイメージだったのですが、その飲みやすさに驚きました。それでいて味に深みがあるので、飽きる事がありません。味噌ラーメンに抵抗がある方にこそ味わってほしいスープです。
特筆すべきは、この器の深みでしょう。一般的なラーメン屋の器よりもずっと深みがあります。
チャーシュー、もやし、焼きネギが詰まっていて、掘っても掘っても具材が現れます。まるで宝箱です。
ラーメン一杯で物足りないと感じる皆様も、きっとこちらのラーメンのボリュームに大満足できることでしょう。ちなみに、少食の方は小サイズのラーメンもありますよ。
トッピング コーン(80円)
今回、オーナー河津さんのご好意により、他のラーメンや人気トッピングもご用意していただくことができました。それではご紹介していきましょう!
まずはトッピングで人気のコーン。こちらはスーパースイートコーンで、冷凍するとスイーツになるほどの衝撃的な甘さが売りです。食べてみると、いつもとひと味違う甘いラーメンに様変わりしました。人気なのも頷けます。
トッピング バター(80円)
お次は、バターのトッピング。こちらも人気メニューです。味噌ラーメンといえばバターですよね。バター好きにはたまらない、濃厚な味噌ラーメンに様変わりします。先ほどのコーンと一緒に食べても美味しかったです。
醤油ラーメン(700円)
こちらのお店は味噌ラーメンだけではありません。醤油ラーメンがこちら! チャーシュー、もやし、ネギ、それからワカメもついてきます。スープは醤油だけでなく、ごま油の風味が広がって新鮮でした。ついついごくごく飲んでしまいました。
塩ラーメン(700円)
続いては、塩ラーメンです。こちらは、チャーシュー、もやし、ネギのほかに、キャベツがついていました。こちらは優しい塩スープです。キャベツなどの野菜の味もしっかり味わえて、食べ応えがあります。普段、筆者は塩ラーメンをなかなか食べないのですが、こちらの塩ラーメンの味に虜になってしまいました。味噌ラーメンだけでない、この店のラーメンに対するプライドとこだわりがビシバシ伝わってきました。正直、選ぶのが難しいほど、どれもおすすめです。
この店の売りであるチャーシューは、このように、とても大きいです。厚みもしっかりあって、これだけで大満足間違い無しです。どのラーメンにも入っていますが、とても美味しいので、是非トッピングで追加してみてください。
麺は中太麺です。オーナー河津さんのおすすめは、「カタ麺」。こちらのお店では店員にお願いすれば、麺のかたさを調整することができますよ。今回は普通のかたさで食べましたが、次はおすすめのカタ麺を食べてみたいですね。
生麺を特別に見せていただけました。ポンポン亭の時代から親方と共に作り上げた麺だそうで、味噌ラーメンに合うように試行錯誤のうえ、麺を改良したそうです。
卓上には、紅しょうがや激辛高菜もあります。最初から入れるのも良し、途中で味を変えてみるのもいいですよね。
100gごとに400円でテイクアウトも可能
激辛高菜は非常に人気だそうで、筆者もラーメンに混ぜて食べてみました。ちょうど良い辛さが堪りません。人気商品のため、いずれはひと皿目のみ無料、おかわりは有料になるかもしれないとのことです。
なんと、こちらのお店では無料で味噌を追加できる「追い味噌」なるものがあります。オーナーの考案ということで、こちらのポンポン屋が「追い味噌」の元祖店となります。これで自分の好みで味噌を調整できますし、素晴らしいですね。
ラーメンの量は、小、中、大、特大から選べるそうで、器を見せていただきました。よく見ると、すり鉢模様です。オーナー曰く、白のすり鉢は非常に珍しいそうです。
実は、店内の壁の模様は、このすり鉢を表現しています。オーナー河津さんのこだわりで、自らこの模様にしたそうですよ。立ち寄った際は、ラーメンだけでなく、壁にも注目してみてくださいね。
店内には、三宅建築工房のカタログもある
木を基調とした店内が非常に印象的なポンポン屋。オーナーのこだわりのこの内装は、三宅建築工房にお願いしたそうです。
三宅建築工房は、木を基調とした内装が得意だ。
オール天然木で作られており、全て手作りというこだわりです。
手作りのベンチ
オーナー河津さんがこのお店を開くに至るまでには、長い道のりがありました。はじまりは、25年前。18歳のとき、この場所で「ポンポン亭」のオープンスタッフとして働いたそうです。
鞄置きも手作りだ
そして27歳のころ、お世話になった「ポンポン亭」の親方に頭を下げ、修行をしたいと頼み込んだそうです。当時は他の仕事をしながら、休みの時に無償で修行しました。
手作りの箸入れ
そんな裏方での下積みを17年間続けました。皿洗いから、清掃まで全てをやってきました。そして43歳になった今、ついに、念願の独立オープンを果たしたのでした。10代から始まったストーリーが、この「味噌ヌードル ポンポン屋」に詰まっています。
手作りのティッシュ箱
親方から味を引き継いだうえで、独自にブラッシュアップさせました。そして仕込みと同じくらい大切にしているのは、清掃だそうです。厨房はもちろん、床やトイレの掃除は毎日欠かしません。
ついにストーリーが始まった(写真はオーナー提供)
「いずれは日本全国、そしていつかは世界に羽ばたきたい」
これがオーナー河津さんの夢です。
親方の味を継承したいと思ったきっかけは、「最後の晩餐としてここのスープが飲みたい」と話す入院患者が4人ほどいた話を聞いた事でした。そこに感動し、飯塚名物として広めたい、と決意したそう。
バカラの招き猫は弟からの開店祝いだ。
今回、飛び込み取材にも関わらず、快く対応していただきました。ありがとうございました。印象的だったのは、オーナーをはじめ、店員の皆様の接客の柔らかさです。そして閉店後の取材中も、欠かさず清掃が行われていました。料理だけでなく、ラーメン店のあり方としての美学を垣間みることができました。
「一人でも多くのお客様に、当店自慢の味噌ラーメンを味わっていただきたい」
これが、オーナー河津さんの熱い思いです。是非、情熱のこもった「味噌ヌードル ポンポン屋」を、いち早く味わってみてくださいね。
Shop Information
味噌ヌードルポンポン屋 伊岐須本店
〒820-0053 福岡県飯塚市伊岐須703
0948-25-6169
11:00〜15:00・17:00〜20:00
土・日曜日 11:00〜20:00
月曜日・最終火曜日
あり
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