2014年創業。飯塚の住宅地の一角でコンテナ風の小さな店舗を営んできた「カカオ研究所」。九州初のBean to bar(カカオ豆から板チョコレートができるまで一貫して自社で製造すること)を取り入れた日本でも珍しいチョコレート専門店です。
そんなカカオ研究所が10月29日(日)に工場併設の店舗として移転拡大オープンすると聞きさっそく取材に行ってきました!
場所は飯塚市国道201号線の八木山峠沿い。
飯塚から篠栗方面に向かい、旧八木山ラーメンの斜め前です。
一見、お屋敷のようなお城のような…。
白壁と漆黒の屋根瓦がひと際目立ちます。まわりを見渡すとなんと素晴らしい景色!雄大な緑の山々が晴れ渡った秋空にくっきり姿を現していました。八木山高原の澄んだ空気を心地良く感じながらチョコレート色に塗られた扉の向こうにどんな世界があるのかワクワクしました。
玄関入ってすぐ正面に飾ってあるカカオの木のディスプレイ。お店を象徴するかのような雰囲気を醸し出しています。
本物と間違えられる方もいらっしゃるそうですが(笑)こちらは模型です。
こちら以外もお店の所々に、カカオポット(カカオの実)の可愛い置物が飾られていましたよ。
リノベーション前の面影を残す店内。天井を見上げると日本家屋の風合いのある杉材が施され独特な印象です。
白い壁と木の温もりの空間のなか、チョコレートの甘い香りがほんのり漂っています。
こちらではチョコレートができるまでのカカオ豆の変化や工程、カカオ研究所の想いを綴った特設コーナーになっています。
なかなかこんな機会はないのでぜひご覧になってください。
コンチングマシンで練る作業
新店舗での大きな特徴はガラス越しにチョコレートの工程が見えること。
入ってすぐ手前が焙煎室。真ん中がチョコレートを練る作業(コンチング)の部屋。そして一番奥が、塊になったチョコレートをテンパリングしてそれぞれの形に仕上げる部屋になっています。
食べるだけでなく、作る人たちの真剣な表情や丁寧な手作業を間近に見れるのは貴重な体験です。
一番下手前がベトナム産カカオ100%
こちらの棚には、カカオ研究所を代表する珠玉のチョコレートがずらり。チョコレートの世界大会といわれるコンクールで受賞歴のある8品も並んでいます。
創業のきっかけとなったベトナム産のカカオ100%のチョコレート。移転オープンを機に大きいサイズ(70g)が新登場!
塩20g 790円
人気ナンバーワンのミルクチョコレート塩(20g 790円)。
壱岐対馬の釜炊き塩とカカオ56%ミルクチョコで塩との相性が抜群です♪
すっきりしたキレのある味わいが病みつきになります。
雲平チョコ20g 900円
こちらは雲平チョコ。ブラック、ミルク、ホワイトチョコの中にそれぞれ和三盆、スペキュロス、八女抹茶で作った雲平せんべいをサンド!
口のなかでパリパリッと弾ける食感が人気!風味や香りだけでなく「音」も楽しんで欲しいとの想いが詰まっています。
他に珍しい商品として海苔ミルクもあります。高級な海苔を使用した不思議で面白い組み合わせのチョコレートです。
カカオ豆をじっくり焙煎して砕いたものをカカオニブと呼びます。チョコレートを作る元の原料となります。
そのまま食べることもでき、ナッツのようなほど良い苦味と酸味、香りが楽しめます。
他ではなかなか手に入りにくいカカオニブをカカオ研究所ではお手軽価格で販売。
アイスクリームやヨーグルト、シリアル、サラダなどに混ぜていただくのがおすすめとか。
美容や健康にも効果的といわれるスーパーフードとして海外からも注目されています。
チョコレートを作る際にでる胚芽は従来捨てるそうですが、たくさんの栄養素を含んだ胚芽を利用したお菓子やパンを作りたいとの願いがかたちに─。
すでに焼菓子(フィナンシェ)も販売しており大好評。その横には地元飯塚のパン屋さんカプリスやシフォンケーキ専門店アーバータイムとのコラボ商品も新登場!
胚芽パウダー入りのベーグルやシフォンケーキ、ぜひ味わってみたいものです♥
移転オープンを記念して登場したカカオ研究所の新作が2品。ひとつ目は「カカオ棒」。棒アイスのような形状がユニークですよね。ベトナム80%のチョコレートを閉じこめ、ミルクチョコレートとナッツでコーティングされています。
滑らかな舌触りのチョコレートの風味と香りが絶妙!コーティングされているミルクチョコレートとのふたつの食感が同時に楽しめます。
もうひとつは「カカオサンド」。
どこから見ても可愛いカカオの形のチョコレート菓子♥お土産にも喜ばれそうですね。
プレオープン時の試食用サイズです。
サクサクしっとりの手の込んだチョコレートクッキーでベトナム80%の生チョコを贅沢にサンド。
写真はプレオープン時の試食用サイズなので実際はもう少しサイズが大きくなるそうです。
濃厚で風味豊かなカカオの魅力が詰まったカカオサンド、チョコ好きにはたまりません!
そしてなんと、流れるチョコレート!!
3つの蛇口から3種類のチョコレートが流れ出る夢のようなスポットです。カカオ研究所の目玉とも言えます。
ミルクチョコレートは以前の店舗からありましたが移転オープンを機に、抹茶チョコとホワイトチョコが仲間入り!
店舗ではチョコレート三兄弟と呼んでいるそうです(笑)
こんな風に蛇口からチョコレートが流れ出る様子はずっと見ていていられます。
併設されているカフェではこの3種類の流れるチョコレートから作るホットドリンクがいただけますよ。
カフェメニューです。
3種類のチョコレートのオリジナルドリンクやアイスカップが注文できます。
アイスカップはプラス200円でお好きな種類のディップチョコが楽しめますよ。
店内でお買い上げの商品もこちらでいただけるようですので、スタッフの方にお声かけください。
こちらがカフェです。
以前の店舗からは考えられないくらい広々としたスペース。
木目を基調にした落ち着いた雰囲気がいいですね。
店内ではベトナムの農園の様子を撮影した動画が流れていました。
ゆっくりとカカオの魅力に浸ってみたいものです。
こちらのコーナーではオリジナルTシャツや家庭で簡単に楽しめるドリンク用のチョコや手作りキッドなどを販売。カカオバターで作ったリップクリームやハンドクリームもありました。カカオの香りがふんわり漂うコスメに感動!
左:富美子さん・右:社長の中野利美さん
カカオ研究所の社長、中野利美さんと奥さまで顧問の富美子さん。
Bean to barチョコレートと出会ったことがきっかけに9年前にご夫妻で設立したカカオ研究所。八木山の自然に触れながらより多くの方にカカオの魅力を知って欲しい。そして手づくりにあふれた“クラフトビレッジ”にするのが夢だそうです。
カカオを愛してやまないご夫妻の熱意がこもった新店舗。これからますます目が離せません!