店名なし、電話番号なしのカレー店が今年1月にオープンしたのをご存じでしょうか。
今回は、そんな隠れ名店を皆様にご紹介いたします。
場所は福岡県飯塚市目尾1129 付近、国道200号線沿いにあります。「カレー」と書かれた大きな看板が目印です。「作り続けて50年」の文字に、カレー好きの筆者の期待が膨らみます。
お店の横には広々とした駐車場が構えてあります。ドライバーとしてはこの広さは安心ですね。
いよいよ店内へ潜入です。入口の白い暖簾の奥にオープンの文字が見えます。こちらのお店は、11:00〜14:00のみの営業で不定休ですので、お越しの際はお気をつけください。
店内はテーブル席三つとカウンター席があります。どの席に座っても手の届くところにティッシュ箱が置いてある点が個人的に嬉しい気遣いでした。
カウンター前に貼られたメニューを覗くと、カレー以外にもラーメンやハンバーグ等の文字が並んでいます。ただし、仕入れの内容によってカレー以外のメニューは変化するそうです。
今回はせっかくですので、男性一番人気と噂の「わらじカツカレー」を注文しました。
「当店のカレーはめんつゆ・白ダシ・顆粒ダシの素・市販のカレールー等化学調味料 防腐剤は一切使用していません」という張り紙に、店主の熱いこだわりがガツンと響きます。
カレーを待っている間に、カウンター横のセルフコーナーにあったお漬物各種を取り揃えます。取り放題はありがたいですよね。
わらじカツカレー(1,000円)
こちらが「わらじカツカレー」。揚げたてのカツは、たしかに名の通りわらじの様に見えます。これは美味しそう!
ご覧ください、豚カツの衣のサクサク具合が皆様に伝わるでしょうか。気になるルーのお味ですが、スパイスの風味が豊かでとても病みつきになる味でした。ほんのり口に広がるスパイスルーなのでけして辛すぎることなく、しかしながらその刺激がクセになる、最高のルーでした。店主によると、クミンとコリアンダーを絶妙な配分で使用しているそうです。
また、このようにカツを細く切ってくれているため、非常に食べやすいです。カレーとの相性が抜群でした。このカレーは本当に美味しかったです。ボリュームがあり、男性一番人気も納得の一品でした。
本来であればこれで取材を終えるのですが、来店時に店主が教えてくれた「女性一番人気はオムレツカレーだよ」という情報が気になり、思い切ってオムレツカレーも注文してみました。
ふわとろ職人のオムレツカレー(900円)
こちらがその「オムレツカレー」。予想以上のオムレツの大きさ、そしてたっぷりのケチャップに驚きました。筆者は、ケチャップとカレーのコラボレーションは初めての体験です。
オムレツを割ると、ふわとろ具合がたまりません。思わず笑みが溢れます。これぞ50年の腕前でしょう。
そして恐る恐る、ケチャップとたまごとルーを混ぜてパクリ。これがとても相性がよく、良い意味で予想を裏切られました。ルーのスパイスの刺激とケチャップの酸味とオムレツのマイルドなとろみがひとくちで広がり、気がつけばスプーンが止まりませんでした。これは誰しもが好きになる一品でしょう。
念願の個人店は「楽しいよ」と笑う松尾さん
今回、急な取材に快く応じてくださった店主の松尾邦彦さん。御年なんと70歳です。
松尾さんは東京で修行ののちに、長年飯塚の町中で洋食屋を担い、コロナ禍を機に料理人を引退しましたが、個人で何かやりたいとの思いから今年一月より念願の個人店を開いたそうです。
壁には店長の名の絵文字掛け軸が。中国の方に描いてもらったそう。
カレーにした理由は、国民食で皆に親しまれているからだそう。一度は料理人を引退したにも関わらず、夢だった個人店をイチから営む行動力に、筆者も活力をいただきました。
隠れた名店の味を、皆さんもぜひ味わってみてください。
Shop Information
名前も電話も無い
つくりつづけて50年のカレー店
〒820-0062 福岡県飯塚市目尾1125-1
11:00〜14:00
不定休
あり(8台)
掲載内容は記事作成時の情報となります。
名前も電話も無い
つくりつづけて50年のカレー店
〒820-0062 福岡県飯塚市目尾1125-1
11:00〜14:00
不定休
あり(8台)
掲載内容は記事作成時の情報となります。