11: ゴルフは、高齢者の運動としてウォーキングよりも良い
健康な高齢者では、ゴルフは、ノルディックウォーキング(二本のポール=杖を両手で使いながら歩く)や通常のウォーキングよりも心・代謝の様々な指標の改善効果で優れていた、とのフィンランドからの報告がBritish Medical Journalに2023年2月6日掲載されました。
対象者は、ゴルフをする65歳以上の健康な25人(男性16人、女性9人、平均年齢68±4歳)のBMI<35kg/㎡の肥満度でゴルフのハンディキャップ36以下の、或るゴルフコースの会員です。認知症・パーキンソン病・心血管疾患と診断されている人、β遮断薬を内服している人は除外されています。
キャリーカートを引きながら平坦な総距離4477mの18ホールのゴルフコースを2~3人のグループで回るか、平坦な6kmのノルディックウォーキングか、平坦な6kmの通常のウォーキングを5日間の1日目・3日目・5日目に例えば1日目ゴルフ・3日目ノルディックウォーキング・5日目ウォーキングの様に3種類の運動を行い、2日目と4日目は休養を取ります。運動する日に参加者は530kcalの規格化された朝食を摂ってもらい、ゴルフ中には150kcalの軽食を途中で摂ってもらいました。又、運動する前日にはカフェイン・アルコールの摂取・運動を控えるように参加者に指導しています。運動の前と運動後15分に血圧を測定し血液を採取し、血糖値・総コレステロール値・HDLコレステロール・LDLコレステロール・中性脂肪値を運動前後で比較し、腕時計式の装置で運動の移動距離・持続時間・運動のペース・カロリー消費量・歩数を評価し、心電図モニターで心拍数を追跡しました。
その結果、ゴルフの運動強度はノルディックウォーキングやウォーキングの半分以下ですが、ゴルフは運動した距離(8.8±1.2 vsウォーキング:5.9±1.3km)・運動する時間(210±30 vsウォーキング:59±5分)が長く、歩数(13446±1314 vsウォーキング:6866±606歩)・カロリー消費量(1377±301 vsウォーキング:494±69kcal)が多い事が判りました。血液検査項目の運動前後の推移では、ゴルフは、ノルディックウォーキングや通常のウォーキングと比較して中性脂肪と血糖値の上昇が小さく、HDLコレステロール値が有意に上昇するという望ましい変化を認め、3種類のどの運動でも運動後に収縮期血圧は有意に低下していました。
私はゴルフをしませんが、子供から高齢まで継続出来るゴルフは、ウォーキングよりも低運動強度で、心血管疾患に罹患した方にも可能な心臓の健康状態を改善・維持する手段として有力と考えられます。
対象者は、ゴルフをする65歳以上の健康な25人(男性16人、女性9人、平均年齢68±4歳)のBMI<35kg/㎡の肥満度でゴルフのハンディキャップ36以下の、或るゴルフコースの会員です。認知症・パーキンソン病・心血管疾患と診断されている人、β遮断薬を内服している人は除外されています。
キャリーカートを引きながら平坦な総距離4477mの18ホールのゴルフコースを2~3人のグループで回るか、平坦な6kmのノルディックウォーキングか、平坦な6kmの通常のウォーキングを5日間の1日目・3日目・5日目に例えば1日目ゴルフ・3日目ノルディックウォーキング・5日目ウォーキングの様に3種類の運動を行い、2日目と4日目は休養を取ります。運動する日に参加者は530kcalの規格化された朝食を摂ってもらい、ゴルフ中には150kcalの軽食を途中で摂ってもらいました。又、運動する前日にはカフェイン・アルコールの摂取・運動を控えるように参加者に指導しています。運動の前と運動後15分に血圧を測定し血液を採取し、血糖値・総コレステロール値・HDLコレステロール・LDLコレステロール・中性脂肪値を運動前後で比較し、腕時計式の装置で運動の移動距離・持続時間・運動のペース・カロリー消費量・歩数を評価し、心電図モニターで心拍数を追跡しました。
その結果、ゴルフの運動強度はノルディックウォーキングやウォーキングの半分以下ですが、ゴルフは運動した距離(8.8±1.2 vsウォーキング:5.9±1.3km)・運動する時間(210±30 vsウォーキング:59±5分)が長く、歩数(13446±1314 vsウォーキング:6866±606歩)・カロリー消費量(1377±301 vsウォーキング:494±69kcal)が多い事が判りました。血液検査項目の運動前後の推移では、ゴルフは、ノルディックウォーキングや通常のウォーキングと比較して中性脂肪と血糖値の上昇が小さく、HDLコレステロール値が有意に上昇するという望ましい変化を認め、3種類のどの運動でも運動後に収縮期血圧は有意に低下していました。
私はゴルフをしませんが、子供から高齢まで継続出来るゴルフは、ウォーキングよりも低運動強度で、心血管疾患に罹患した方にも可能な心臓の健康状態を改善・維持する手段として有力と考えられます。
2/Mar/2023