40: 帯状疱疹ワクチンで心血管疾患が減少
2025年5月5日のEuropean Heart Journalに韓国の慶煕大学の研究グループは、帯状疱疹生ワクチン接種者は非接種者と較べ心血管疾患発症の危険性が23%低かった、との約220万件の健康保険統計の解析結果を発表しました。
2012年1月から2021年12月までの期間の50歳以上の韓国内2,207,784症例を2012年1月から2024年1月までの期間追跡調査しています。交絡因子の偏向を除く為に傾向スコア重複重み付け法という統計技法を用いて1,271,922症例を抽出し帯状疱疹生ワクチン接種群635,961症例・非接種群635,961症例の解析を行いました。その結果、接種群は非接種群と比較して主要血管イベントが26%・脳血管障害が24%・心不全が26%・虚血性心疾患が22%・血栓症が22%・不整脈が21%発症が少ない事が判明しました。このワクチン接種による予防効果は8年間持続し、特に60歳以下・男性・不健康な生活習慣がある・低所得者・農村部居住者の症例で予防効果が著明でした。
2025年8月9日にはClinical Infectious Diseases誌にカルフォルニア州の研究グループが、遺伝子組み換え帯状疱疹ワクチン2回接種群は、非接種群と比較して心筋梗塞に因る入院の危険性を28%、脳卒中に因る入院の危険性を42.5%減少させていた、と発表しています。50歳以上の帯状疱疹ワクチン2回接種者102,766症例と非接種者411,064症例を中央値2.5年の期間追跡調査していました。
韓国の研究グループは、帯状疱疹感染によって血管炎が起こり凝固能が亢進し、血栓形成し、動脈硬化粥腫が破裂しやすくなる・帯状疱疹の神経系への感染により自律神経機能障害を起こし不整脈の誘因となるなどの機序が心血管疾患発症に関わっている可能性が高いと考察しています。
そして、これらの臨床研究から判るのは、50歳以上での帯状疱疹の発症が心臓疾患・脳卒中の危険因子である事、生ワクチンでも遺伝子組み換えワクチンでも帯状疱疹ワクチンの接種は、帯状疱疹の発症のみならず心血管疾患発症を抑制する効果が期待される事で、帯状疱疹ワクチン接種の普及は、心血管疾患予防の公衆衛生上の有力な手段と成り得る可能性が高いと云えます。
2012年1月から2021年12月までの期間の50歳以上の韓国内2,207,784症例を2012年1月から2024年1月までの期間追跡調査しています。交絡因子の偏向を除く為に傾向スコア重複重み付け法という統計技法を用いて1,271,922症例を抽出し帯状疱疹生ワクチン接種群635,961症例・非接種群635,961症例の解析を行いました。その結果、接種群は非接種群と比較して主要血管イベントが26%・脳血管障害が24%・心不全が26%・虚血性心疾患が22%・血栓症が22%・不整脈が21%発症が少ない事が判明しました。このワクチン接種による予防効果は8年間持続し、特に60歳以下・男性・不健康な生活習慣がある・低所得者・農村部居住者の症例で予防効果が著明でした。
2025年8月9日にはClinical Infectious Diseases誌にカルフォルニア州の研究グループが、遺伝子組み換え帯状疱疹ワクチン2回接種群は、非接種群と比較して心筋梗塞に因る入院の危険性を28%、脳卒中に因る入院の危険性を42.5%減少させていた、と発表しています。50歳以上の帯状疱疹ワクチン2回接種者102,766症例と非接種者411,064症例を中央値2.5年の期間追跡調査していました。
韓国の研究グループは、帯状疱疹感染によって血管炎が起こり凝固能が亢進し、血栓形成し、動脈硬化粥腫が破裂しやすくなる・帯状疱疹の神経系への感染により自律神経機能障害を起こし不整脈の誘因となるなどの機序が心血管疾患発症に関わっている可能性が高いと考察しています。
そして、これらの臨床研究から判るのは、50歳以上での帯状疱疹の発症が心臓疾患・脳卒中の危険因子である事、生ワクチンでも遺伝子組み換えワクチンでも帯状疱疹ワクチンの接種は、帯状疱疹の発症のみならず心血管疾患発症を抑制する効果が期待される事で、帯状疱疹ワクチン接種の普及は、心血管疾患予防の公衆衛生上の有力な手段と成り得る可能性が高いと云えます。
29/Aug/2025