41: 分譲マンション居住者は心血管死の危険性が低い
分譲マンション居住者は賃貸マンション居住者・一戸建て住宅居住者に較べ心血管死の危険性が低い、との日本の研究結果が2025年9月8日にBritish Medical Journal onlineに公表されました。
日本老年学的評価研究の資料を基に北海道・宮城・千葉・山梨・愛知・長崎の道県に在住の肉体的・認知的に自立した65歳以上の住人38,731人を2012年1月1日~2017年12月31日の期間追跡調査し、心血管死の発生数を分譲マンション・賃貸マンション・自己所有一戸建て住宅で比較し、社会経済的因子・生活習慣を調整後に解析を行いました。
平均年齢は73.6歳で男性が46.6%、平均2091日の追跡期間中、2.3%が心血管死でした。分譲マンション居住者に比較し賃貸マンション居住者の心血管死の危険性は1.78倍と高く、一戸建て住宅所有者は分譲マンション居住者の1.35倍の心血管死の危険性でした。この傾向は男性に著明で、賃貸マンション居住男性は分譲マンション居住男性の2.32倍の心血管死の危険性を認めましたが、女性では有意差を両郡間に認めていませんでした。
この機序について著者たちは、分譲マンションに較べ賃貸マンション・一戸建て住宅では室内温度が低く、温度変化が不安定で大きく、この温度変動が血圧の上昇・血圧の変動を大きくさせ、心血管死の危険性を上昇させている、女性は男性より収縮期血圧が60歳台で平均4.4mmHg、70歳台で平均2.5mmHg低く、気温変化の影響を受け難い、と考察しています。
著者たちの考察が正しいとしますと、住居の断熱効果を高める事が心血管死を予防する為にも必要ですが、例えば二重サッシ・ペアガラスの導入率は一戸建て住宅では38%で、賃貸住居では僅か15%と低く、これを改善する事も重要です。これは日本国内の住居の問題で、海外先進国の住居の平均的な断熱性は日本よりはるかに高く、新築住居の断熱基準の高度化、断熱機能を高める為の改修工事の公的助成を更に充実させる事が必要でしょう。
日本老年学的評価研究の資料を基に北海道・宮城・千葉・山梨・愛知・長崎の道県に在住の肉体的・認知的に自立した65歳以上の住人38,731人を2012年1月1日~2017年12月31日の期間追跡調査し、心血管死の発生数を分譲マンション・賃貸マンション・自己所有一戸建て住宅で比較し、社会経済的因子・生活習慣を調整後に解析を行いました。
平均年齢は73.6歳で男性が46.6%、平均2091日の追跡期間中、2.3%が心血管死でした。分譲マンション居住者に比較し賃貸マンション居住者の心血管死の危険性は1.78倍と高く、一戸建て住宅所有者は分譲マンション居住者の1.35倍の心血管死の危険性でした。この傾向は男性に著明で、賃貸マンション居住男性は分譲マンション居住男性の2.32倍の心血管死の危険性を認めましたが、女性では有意差を両郡間に認めていませんでした。
この機序について著者たちは、分譲マンションに較べ賃貸マンション・一戸建て住宅では室内温度が低く、温度変化が不安定で大きく、この温度変動が血圧の上昇・血圧の変動を大きくさせ、心血管死の危険性を上昇させている、女性は男性より収縮期血圧が60歳台で平均4.4mmHg、70歳台で平均2.5mmHg低く、気温変化の影響を受け難い、と考察しています。
著者たちの考察が正しいとしますと、住居の断熱効果を高める事が心血管死を予防する為にも必要ですが、例えば二重サッシ・ペアガラスの導入率は一戸建て住宅では38%で、賃貸住居では僅か15%と低く、これを改善する事も重要です。これは日本国内の住居の問題で、海外先進国の住居の平均的な断熱性は日本よりはるかに高く、新築住居の断熱基準の高度化、断熱機能を高める為の改修工事の公的助成を更に充実させる事が必要でしょう。
30/Sep/2025